1.訓練の墜落確保モデルと測定器
百丈やぐらを使った確保システムは、”測定システムのページ”参照。
2.確保訓練の目的
中間支点(ランニングビレー支点)に発生する加重を、制動確保を行う事により支点の許容強さ以下にさげる。
目標としては、中間支点加重350Kgf以内、制動距離は墜落距離の40から50%程度と考えた。
(”安全率のページ”参照)
3.測定結果
図−2(中間支点測定加重比較のページ)は上記条件での中間支点加重計算結果グラフに確保訓練の測定値をの
せたものであり図中の番号と英文字及びイロハ・・は、測定結果グラフページの番号を示す。
測定結果は、おおむね以下のように分類された。
・a〜e は、初期加重が大きすぎ、制動距離も短いもの。
・A〜D は、初期加重は良いものの、制動距離が長すぎるもの。
・E は、初期加重が大きすぎ、制動距離も長すぎるもの。
・1〜4 は、初期加重は良く、制動距離もおおむね良いもの。
添付 ”測定結果グラフのページ”を参照。(”測定結果グラフ”は測定した代表例を示す)
グラフタイトル右の(*1、*2)については以下の様な判定基準とした。
| 要素 | ○ | □ | △ | ▼ | × |
|---|---|---|---|---|---|
| *1は加重値の評価 (Kg) | ≦350 | 350< ≦375 | 375< ≦400 | 400< ≦425 | 425< |
| *2は制動距離の評価 (m) | 1.25≦ ≦1.5 | 1.5< ≦2.0 | 2.0< ≦2.5 | 2.5< ≦3.0 | 3.0< |
4.測定結果から考えられること
理想的には、中間支点加重,制動距離とも”ゼロ”がよいのですが、でっかいアドバルーンでもつけて登らないと無理でしょう。
図−4(エネルギー比較のページ)を参照ください。たとえば310Kgfの一定加重で墜落距離の50%(この
場合1.5m)の制動距離を流せた場合、計算では25%がザイルの弾性エネルギー、75%が制動エネルギーとなります。ザイルの伸び剛性も重要ですが、一定の制動力と制動距離の重要度が高いのが理解できるでしょう。
制動エネルギーは、基本的には”制動力”×”制動距離”ですから、制動力が大きければ制動距離は短くなり、小さければ長くなります。(図−2の中間支点加重グラフの通り)
確保で
1)一番重要なことは、中間支点を破壊しないことです。
図−1”(測定システムのページ)”に示すように、たとえば確保支点2本でその1本に発生する加重
値を”1”とすると確保側のザイル張力は”2”、墜落者側のザイル張力は180度の張力増幅率より”4”となりますので、中間支点に作用する加重は、確保支点1本の6倍もの力になります。
また、中間支点は、確保支点に比べはるかに悪い条件で設置されていると考えられますので、中間支点に作用する加重を下げることは重要だと考えます。
2)次はその力をいかに一定にし、止まるまで作用させるかです。
実際の確保においては、
1)初期の制動加重を下げないと、言うまでもありませんが後から制動距離を長くしても中間支点加重は下がりません。
2)又、初期制動時、確保器でザイルが滑り出すと静摩擦から動摩擦に変るため、そのままの確保では制動力が下がってしまいます。これを適正な初期制動力に戻すには、確保器とザイル間の摩擦抵抗を上げるか保持力を上げるしかありません。
次に制動距離についてですが、図−3(エネルギー比較のページ)を参照ください。
今回のテストのように、ほんの8mほど登って3m墜落で制動距離1.5mの場合でも、ザイルが1.5mほど伸びますので、合計6mも落ちることになります。
ですから、墜落者がどこかに当たる可能性が高い場合は、闇雲に制動距離を長くすることにこだわるのは良くないと思います。その辺の判断が難しいですね。
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