
Prologue
掌の中の青い小鳥。
微かに剥げた胸元の、ふんわりとした赤い羽毛の奥には溶接の痕がある。
彼は祈るような思いを込めて、その腹部についた個体用の電源をONにした。
機械の小鳥がつむぐうた
西暦2845年、6人の異星人が地球に舞い降りた。
豪奢な金髪に珊瑚礁の海色の瞳……そして何より純白の翼を持つ異星人達を、地球人は多大な歓迎とともに受け入れた。
中には、その真白き翼を天使の証とさえ謳う者もあった。
だが、六人の天使が地球にもたらしたものは、決して神の祝福などではなかったのだ。
彼らが地球環境に適応できず亡んだ後、地球人はそれを思い知ることとなる。
――苦痛に満ちた死の恐怖とともに。



