会津の食文化

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会津の郷土料理に欠かせない水産物

 会津は福島県の西部に位置し、中心地の会津若松市は標高約218m、おお
むね東経139度55分、北緯37度30分に位置します。首都東京から北へ
約300km、県都福島市から西へ約100kmの距離にあります。
 気候は偏西風の影響を受け、冬には多くの積雪があり、盆地の特性で夏は暑
い。そのため四季がはっきりし、風光明媚な名所がたくさん存在します。
 内陸部に位置する会津では、旧来、生鮮魚介類はほとんど入手できず、保存
性の良い塩蔵物もしくは干物を上手に使い独特の食文化を育みました。季節の
山菜等との組合わせや、物事のもてなし等に工夫された大変美味しく、健康に
良い料理がたくさんあります。
 その一部を紹介いたしましょう。



ニシンの山椒漬
ニシンの山椒漬
細筍とニシンの煮物
細筍とニシンの煮物

ニシンの天ぷら
ニシンの天ぷら
身欠ニシン

*山椒の若葉が出る季節に、醤油・酢・ミリンで漬ける「ニシンの山椒
 漬け」として食される。地元のせと市で専用のニシン鉢が売られてい
 るほど代表的な郷土料理である。会津の地酒と不思議なくらい良く合
 う。ニシンの代わりに「かわはぎの干物」を使っても良い。

*小口切りにした身欠ニシンと、細筍(ばんだいタケノコ)やウド等の
 山菜を合わせて煮物にした「ニシンと山菜の煮物」は季節の家庭料理
 として食される。

*細かく切ったニシンとシソの葉を味噌に入れ、砂糖を少し加え油で炒
 めた「ニシン味噌」を、ちょっとご飯のお供に、またお湯を注げばみ
 そ汁に。

*何といっても「ニシンの天ぷら」、「饅頭の天ぷら」「スルメの天ぷ
 ら」と共に名物となっている。会津の手打ちそばとも良く合う。

棒たら

*水戻しをした棒たらを、砂糖と醤油で煮る「棒たらの甘煮」が家庭料
 理として作られる。通常は「助棒たら」(スケソウダラ)が使われる
 が、お祭りなどのおもてなしには高級な「本棒たら」(マダラ)が使
 用される。

こづゆ
一般的なこづゆ
干し貝柱

*冠婚葬祭どちらにも用いられる、酒の肴「こづゆ」の材料に欠かせな
 い。里芋・ニンジン・豆麩・キクラゲ・糸コン・銀杏等、奇数の具材
 を入れるというルールがある。小さなこづゆ椀に出されおかわり自由
 薄味でとても上品な料理です。仏事には赤いニンジンが省かれます。

たづくり

*大晦日から正月三ヶ日にかけていただく「ざくざく煮」に使われる。
 こづゆと同じような料理で奇数の具材を入れるが、大根やごぼうなど
 を入れる家庭料理。

いか人参
いか人参
干しするめイカ

*細切りのニンジン・昆布と漬けた「いか人参」(松前漬け)にして、
 正月に食されます。

*水戻ししたするめイカを天ぷらに、これも名物になっている。

汐くじら(塩皮)

*新ジャガイモが採れる季節に「くじら汁」として食される。同時期に
 玉ネギも収穫され、脂分を取るために入れられる。汐くじらとジャガ
 イモのマッチングがすばらしいが、今となっては貴重品。好みでナス
 やインゲンを入れても良い。

サバ生利

*細竹と煮る季節の煮物、同時期に採れるサヤエンドウを合せると彩り
 も良くおいしい。

鯉のうま煮
鯉のうま煮
(地元で養殖される淡水魚)

*砂糖と醤油・酒でじっくり煮る「鯉のうま煮」にして、冠婚葬祭のお
 膳の付き物となっている。特に年配の方は、お膳にこれがないと「ご
 馳走がない」と不満を漏らす。

*鯉の頭に豆腐とネギを入れて煮込み、味噌で味付けをする「鯉こく」
 にして食す。

*薄く切った身を水で締めた「鯉の洗い」は、酢みそで食す山間部の食
 べ物。

ギンタラ

*煮魚にして「鯉のうま煮」と同じ用途に使われたが、今では高級品に
 なってしまいカレイ等で代用されることも多い。

ムキサメ

*煮魚にして大晦日や十日市のごちそう、煮こごりが喜ばれる。ゼラチ
 ン質の多い軟骨のあるものを選ぶのがコツ。

酢だこ

*大根・ニンジンの細切の酢漬け「鱠」にのせて、正月料理。

豆数の子
豆数の子
塩数の子

*塩出しした数の子を青豆と混ぜ、かつお節、酒、醤油、ミリンで作っ
 た「だし汁」を入れて「豆数の子」として大晦日、正月に食される。
 最近は「だし汁」を省略し、「味付け数の子」を使うことが多くなっ
 た。

新巻鮭(紅サケ)

*赤い魚として大晦日の必需品。新巻鮭を嫁いだ娘が実家へ贈る慣わし
 も未だ途絶えていない。頭と尾を神棚へ捧げ、身は輪切りにして焼き
 家族で食す。会津人はこれを食べないと、年を越せない。

塩漬けサケ

*身を食した後、特にハラスの部分にお湯を注ぐ。この食べ方は何故か
 年配の方に人気がある。

筋子

*酒粕に漬けると塩分がとれ、更に保存性が良くなり風味も増すという
 当地の知恵。

エゴ
エゴ
エゴ

*海草のエゴ草を煮て寒天のように作り、からしと醤油で食す。西会津
 方部の主に夏の食べ物、お盆や仏事にも使われる。味噌漬けにするこ
 とも。



 このように、季節の産物・物事・行事によってさまざまな独特の食べ方があ
り、今でも大事に受け継がれております。




ご 参 考 に !


 会津のうまいもの三つ

*一ノ堰の「棒たら煮」
*奴郎ケ前の「味噌田楽」
*強清水の「ニシンの天ぷら」・「スルメの天ぷら」・「饅頭の天ぷら」




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