『歴史洗脳を解く!』書評・紹介・感想の抜粋 2005.10.22 愛媛大学 栗原宏文

 

1 中々の茨の道であったことが想像に難くない 

    

 ・・・著者は、自らが持つ大学の講座において、教科書問題を取り上げ、しかも学生たちにネット掲示板を媒介として意見を競わせることによって、この「歴史洗脳」の実体に迫り、学生たちをその洗脳から解き放つ手助けをして来たという。その「ネット授業」の詳細な報告が本書である。

 しかも著者が教鞭をとっているのは、反日新聞の牙城である愛媛新聞、そして反日教育で有名な愛媛県の愛媛大学だというのだから、中々の茨の道であったことが想像に難くない

 淡々とネットで繰り返される意見の交換を綴ったと言う点に物足りなさを感じる向きがないではないが、むしろじっくりと学生たちの意見に耳を傾けていくという姿勢にこそ、凝り固まった洗脳を解く鍵があるのかもしれない。

 問答無用で「つくる会」が間違っている、と言っていた学生たちが、教科書問題に真正面から取り組み、事実を確認していく中で偏向勢力によってなされた歴史洗脳から解かれて行く様子が報告されている。 ・・・(ネットでの書評、タカさんの読書日記より)  

 

     要塞の下まで脱「洗脳」の穴を開けた

 

 ・・・歴史教科書採択の攻防戦で主戦場となった愛媛での実態も収録した事になり、歴史教科書を評価するための指針の一つともなっている。

 ・・・愛媛大学での、変化を望みにくい研究・教育環境のなかで、歴史や歴史学は専門外の栗原教授が、歴史教科書問題に独特の新たな手法で肉迫し、日露戦争の旅順攻防戦での日本軍のように、要塞の下まで脱「洗脳」の穴を開けたことだ。

 ・・・中学歴史教科書の新たな検定・採択の年に、愛媛大学の教授が愛媛で執筆し、全国区で出版したことの意味は大きい。

 本書は、研究書という範囲にとどまらず、脱「洗脳」がどんな結末を迎えるのか、早くページをめくりたい思いに駆られるサスペンスに満ちてもいる。面白い。(偏向教科書に拉致された学生 愛大教授、双方向教育で奪還 週刊愛媛経済レポートより)

 

3 歴史の専門家でないだけに、警句の重みは格別

 

 ・・・メディアを用いた情報操作の事例を紹介して、メディアリテラシーへの意識付けを行った。その上で教科書問題の報道などを再検証させ、学生同士でネット上で意見交換させると、大半の学生は「高校までの歴史教育で洗脳されていた」との結論に達したという。

 「教育と報道は最も大きな洗脳の手段。中でも教育は洗脳と切り離せない。真っ白に近い中学生への教育は特に影響が大きい」。歴史の専門家でないだけに、その警句の重みは格別だ。(産経新聞4/11/05 地域面(愛媛版)「愛媛の人」より)

 

4 貴書「歴史洗脳を解く」に感銘!

 

 いわゆる戦後教育の歴史洗脳にチャレンジして見事成功されたことに、感銘いたしました。コミニュケーション論講義がこのように生かされていることに脱帽です。インターネット通信技術の大衆化がこのように使えることを知れば、あのホリエモンがフジテレビに迫るのも理解できます

 ・・・近代サイエンスの方法論を理系でなく、文系の世界で実施した貴君は、流石MITの同級生として素晴らしいと感じ入りました。・・・(留学時の一同級生から寄せられた感想)

 

 

5 本当に情報を与えねばならない人には必要な情報は届いていない

 

 ・・・これは学生たちの脱洗脳のドキュメントであるが、〈教授にならって我々は何ができるか〉を深く考えさせる本でもある。

    ・・・「圧倒的多数の無関心層」は、なんとなく新聞などマスコミの言うことをそのまま信じている。この本はこういった事実を改めて認識させ、考えさせるのである。教授は著作のなかで「正論より脱洗脳」といった言葉を使われている。誤解を招くかも知れない言葉だが、圧倒的多数の無関心派の国民は、自ら情報を求め、「正論」や「諸君」を読むわけではない。本当に情報を与えねばならない人には必要な情報は集まらない、届いていないのである。

 栗原教授は授業を通じて、学生たちを覚醒させた。このことは非常にありがたいと思う。一人でもまっとうな歴史観をもつ若者がふえたことがうれしい。教授に感謝したい。・・・(同志による本の紹介文)

 

6 サムライぶりを賞賛したい

 

 ・・・第一感ではあるけど、いい本を書いてくれたな、という感謝の気持ちですね。

 ・・・日本を代表する偏向の愛媛県でよく逆境に耐えてやって来られたな、と貴兄のサムライぶりを賞賛したいと思います。本は見つけ次第買って読みます。(大学の同級生からの読前感想)

 

 

7 『坂の上の雲』は「新しい歴史教科書」の小説版

 

 ・・・豊富な情報と思考の機会を与えることによって学生達が正常な歴史認識を持つ過程がよく紹介されており、興味深く一気に読了しました。・・・

 私もマスコミ界の出身ですが、確かに洗脳に果たしたメディアの責任は大きいものがあります。編中に取り上げておられるように愛媛県がこの教科書を採用した折の、愛媛新聞の論調、紙面の異様さには私も呆れました。新聞は「良識の府」「社会の公器」といわれてきましたが、これは新聞ではない、機関紙だと思った程でした。全国でも指折りの保守的なこの地に、なぜこのような新聞が生まれたのか・・・権威、権力に盾突けばいいといった安っぽい田舎ジャーナリズムもあるでしょうが、貴著を拝見して根底には歴史洗脳世代の所業であることがよく理解出来ました。

 現在、私は非常勤嘱託ですが松山市の『坂の上の雲』まちづくりチームのディレクターとして手伝っていますが、記念館の展示計画についても教科書問題と同じような経験をしました。

 『坂の上の雲』は侵略戦争である日清、日露戦争を肯定した戦犯小説だという、司馬遼太郎の意図と全く方向違いの解釈をする市民グループ(教科書問題と同じグループ)に乗っかって、昨年来から愛媛新聞が記事や社説で反対論調を展開しました。これに煽られた市民の反対論も毎週のように投書欄に掲載(多分に恣意的だが)されました。私を名指しの非難投書もあり、たまりかねて「愛媛ジャーナル」誌の連載エッセーで昨年4回にわたり愛媛新聞批判を書きましたが、この前後に会った記者や市民グループの人達(職業的活動家も含む)の論調は、まさにイデオロギー史観と被虐史観の洗脳世代でした。

 『坂の上の雲』は、明治を悪の時代とみる戦後のイデオロギー史観に対して、司馬さんが合理的な歴史観ーいわゆる司馬史観ーで敢然と挑戦された作品だと思います。その点で「新しい歴史教科書」の小説版といえるでしょう。司馬さんはある手紙のなかで「山伏の刃渡りの心境で書いた。一歩間違えれば血まみれになります」とうまい表現をされています。刃渡りは右に傾いても左に傾いてもバランスを失って足を斬ります。歴史を100パーセントの善と悪に分けて考えると見誤るという司馬史観は、このような覚悟から生まれると思います。・・・

 貴著を拝読し、愛媛大学にも貴殿のような良識の士がおられることを知り誠に心強く思っております。 (元テレビ愛媛社長からの手紙より)

 

8 「メディアリテラシー」について興味のある方には、是非

 

       誰にお勧め? 大学生はじめ一般の社会人、そしてリタイアした人など、すべての方たちに読んでもらいたい。特に、「メディアリテラシー」について興味のある方には、是非おすすめします。・・・私は若者に限らず、一般社会人の無関心層に対し、「メディアリテラシー」を高めていく必要性を感じていた。この本は大学生を対象にインターネットによる授業を通して教授との間は、もちろんのこと、学生同士の意見交換をするという方法で歴史教科書論争などをテーマにナマの声を紹介しながら、新しい先駆的な授業を展開している。やっとこうしたテーマを取り上げ、真っ向からの論議がなされたことは、すばらしいことである。まさしく「奇跡の授業」である。 (ネットでのシニア向け推薦図書より)

 

 

9 日本の未来に希望も大きいという事実を発見

 

 ・・・愛媛と言えば左翼教員が多いところ、大江健三郎の出身地でもある。・・・些細な体験が著者をして左翼史観に決別させた。・・・

 読んでみて、初心者の先入観の恐ろしさ、自虐史観の洗脳の深さ、教育現場の絶望などを再確認しながらも、しかし、真実を知ろうとする少数の学生の存在を見いだしたとき、日本の未来に希望も大きいという事実を発見した思いだった。こういう説得の努力も現場では必要なのだ。あきらめてはいけないのだ。

 「愛媛経済レポート」の書評は本書をして「偏向教育に拉致された学生――愛大教授、双方向教育で奪還」とある。なるほど言い得て妙である。(メルマガ 宮崎正弘の国際ニュース・早読み より)

 

10 生徒たちのナマの声やレポートは読みごたえ十分

 

 ・・・学生たちの討議の結果は驚くべきものだった。「戦後教育」の呪縛から、次々と解き放たれる学生があらわれたのだ。本書は、その試みを読み物としてまとめたうえで、若者たちを「自虐史観」から解放する方策を示唆する。

 全体の1/4近くをしめる、生徒たちのナマの声やレポートは読みごたえ十分。愛媛における教科書採択時の息詰まる攻防に関しても、詳細に記録。「精神的に拉致された若者を奪還」(著者)するために、われわれには何ができるのか。今年、再び盛り上がるであろう歴史認識問題に一石を投じる一書の登場である。(つくる会のホームページより)

 

11 歴史認識を正す授業の記録

 

 ・・・学生の歴史認識の歪(ゆが)みが戦後教育とメディアによる洗脳の結果であることに気付き、自らの授業を「脱洗脳」プロセスの一環として位置づけ直して取り組んだ、ユニークな実践記録である。・・・著者の勤務する大学が、二年間にわたって、扶桑社の『新しい歴史教科書』に対する反対派の採択妨害運動が繰り広げられた愛媛県にあったという偶然も重なって、事態の経過と同時進行で展開する授業での学生の反応は、興味津々たるものがある。

 偏向したメディアが作り出す「世論」よりも学生の反応がはるかに健全であること、「つくる会」への肯定的態度が歴史知識の豊かさと相関すること、左翼運動家の両親との葛藤(かっとう)に耐えきれずに脱落するまじめな学生がいることなど、さまざまな知見に満ちている。・・・(藤岡信勝氏による産経新聞での書評より)

 

 

12 左翼勢力の洗脳戦略に気づいてほしい

 

 (市長>以下の私信につきましては、学生たちが国際問題を考えることにおいて多少なりとも参考になるならば、ご自由に扱って頂いてかまいません。左翼勢力の洗脳戦略に気づいてくれる若者が増えることを、心から期待しています。)

 ・・・左翼イデオロギーに偏った先生の多い愛媛において、公平且つ冷静な観点で学生たちに問題提起をされる授業があることに安心感を覚えました。授業における学生たちの様々な反応、悩みながら自らの考えを積み上げてゆく過程、お世辞ではなく本当に有意義な授業をされていると思います。

 松山市は昨年、韓国の平澤市と友好都市関係を結びました。・・・先日市長同志で私信を交わしたところなので、参考までに私の手紙を添付させて頂きます。・・・(中村時広松山市長のメールより)

 

平澤市長 宋 明鎬 殿

松山市長 中村 時広

拝 啓

貴台および平澤市の皆様に、心からのご挨拶を申し上げます。

 ・・・私の尊敬する日本の作家の中に、司馬遼太郎という方がおります。彼はその著書の中で、歴史科学の限界を記しました。

「・・・ある種の歴史科学の不幸は、むしろ逆に悪玉と善玉とを分ける地点から成立してゆくというところにある。」

 ・・・一方で政治的交渉というものは、面子や駆け引きを伴うことで、時として抜き差しならない状況を作り出すことがあります。その時の緩衝役として大きな役割を果たすのが、青少年交流であり、スポーツ交流であり、文化交流であり、そして地域間交流ではないかと考えています。

 ・・・松山に現存するロシア人墓地では、今でも子供から老人までが力を合わせ、ボランティアでの清掃活動が続けられています。・・・

 

 

13 メディア洗脳を知る 話題の教科書で学生議論

 

 ・・・ネット授業を通して学生たちが気づいたのは、自分たちがかなりメディアに洗脳されていたこと。偏った情報だけだと、考えも偏ってしまう。彼らは期せずして身近な話題を材料にメディア・リテラシーを学ぶことになった。(大阪大学新聞での書評より)

 

 

14 洗脳

 

 ・・・結果、大半の学生が歴史教育で洗脳され、無意識のうちに「自虐史観」を刷り込まれていたことに気づかされたという。著書の中で栗原さんは言う。洗脳の代表格は「メディア」と「教育」の二通り。とりわけ、教育による洗脳は深く、脱洗脳はより難しい、と。

 高校時代の学校祭を思い出す。教師側の意図するままに、級友らが「沖縄返還劇」を演じさせられた。極めて政治色の強いテーマに、いぶかる声も上がったのだが、やがて少数意見として霧消していった。

 団塊の世代の昔には悲しいかな、「栗原的展開」など入り込む余地のない「洗脳の世界」が横たわっていたと記憶する。(読売新聞 北海道版 コラムより)

 

 

15 寝られないくらいのインパクト

 

 活字中毒度自他共に認める私にとって、この本は今まで出会ったことも無い本であった。あとがきに有るように、編集者とのやり取りにも苦労した跡が窺える。好きな読書ジャンルに軍事サスペンスがあるが、先の展開がどうなるかハラハラするところは、それらの名作と何ら変わらぬ展開であった。

 さて、この本が他の書籍と全く違うのは、一つの主題で通すものでなく、私の見たところ、三つのテーマが併走するところにある。つまり、1 新しい教育方式への挑戦、2 既存メディア批判、そして3 わが国戦後歴史観の見直し提案である。・・・

 ・・・昨今は既存メディアが最強の権力者となっている。それだけに自らを謙虚に見直すことに心がけなければならない。残念ながら大新聞、NHK、民放いずれも我々はプロだ!客観的に社会を見て適切な方向付けを行ってやっていると言う驕りを多くの人が感じている。しかし、メディア批判ほど難しいものは無い

 特に、日本の将来について、誇りを持って世界で生きていくために必要な動機付けを全く行っていないことに、多くの人々が鬱々としている。・・・「国無くなりて、新聞残る」の感がある。十数年前バンクーバーから成田への飛行で、トロント在住の台湾人の実業家と隣り合わせた。日本語も堪能な彼が、機内で配られた日本の新聞を示しながら「自分の国の政府の悪口ばかり書いているのは日本の新聞だけですよ」と言ったのが忘れられず・・・

 ・・・堀江氏は「既存メディアをぶち壊す!」と言ったが貴兄のメディア教育はそれに繋がる可能性を秘めている。素人の健全な意見がメディアを健全な方向にただす魁となることを期待したい。

 ・・・読了後しばらく、どうこの問題(三つの視点)を整理しようか、寝られないくらいインパクトが有りました。あらためて、国の将来を考えることが出来有難うございました。(元会社同僚の長文感想より)