これまでの活動フェスタ2008

貧困ジャーナリズム大賞

 私たち「反貧困ネットワーク」はさまざまな形で広がる「貧困」を最大の社会問題として位置づけ、それを解消していくために活動する人間のネットワークです。残念ながら貧困に関するジャーナリズムの関心はこれまで決して高いものとはいえず、十分に報道されてきたとは言い難い面があります。量のみならず質においても、ともすれば一面的な報道、あるいは感情的な報道、官庁発表垂れ流しの官製報道となってきた傾向もあります。そうした報道が国民の貧困問題に関する無関心や無理解、誤解等を招く、という悪循環につながってきた側面は否定できません。イギリスをはじめとする欧州の国々では、貧困に関する報道はごく日常的にかつ頻繁に行われています。他方、日本ではそうした報道がまだ限定的で、専門のジャーナリストも育っていない現状に、私たちは強い危機感を覚えています。

 そこで私たちは貧困問題について理解と問題意識を持ち、正確に、かつ、継続的に報道する数少ないジャーナリストの皆さんに敬意を表すると同時に、その報道活動を励まし、称え、社会にアピールするための機会を作ることにしました。フリーの方でも組織に属している方でも、実際に取材をしている「個々のジャーナリスト」の皆さんを対象として、ささやかな賞で功績を顕彰したいと思っています。

 同時に皆さんの報道の成果である「記事」や「映像作品」などに一般の人たちが触れ、貧困報道への関心を高める機会になってもらえれば、とも願っています。

 3月29日に開催された「反貧困フェスタ2008」にて「貧困ジャーナリズム大賞」が発表されました。(敬称略)

貧困ジャーナリズム大賞

清川卓史(日雇い派遣問題などで先鞭をつけた、朝日新聞における一連の報道に対して)

風間直樹、岡田広行(クリスタル問題などで他の追随を許さぬ、週刊東洋経済などにおける一連の報道)

貧困ジャーナリズム特別賞

みのもんたおよびTBS「朝ズバッ!」スタッフ(グレーゾーン金利廃止での「なし崩しは許さない!」という徹底した検証報道および生活保護の老齢加算問題での弱者に寄り添った報道)

貧困ジャーナリズム賞

東海林智(「フリーターは奴隷ですよ」など毎日新聞での非正規労働の一連の報道)

野村昌玄(読売新聞の貧困連載報道)

松村優子(週刊プレイボーイにおけるグッドウィル連載報道)

白井康彦(多重債務問題・生活保護問題における中日新聞での一連の報道)

佐藤直子(東京新聞社会面における一連の報道)

永田豊隆(朝日新聞の生活保護問題における一連の報道)

持留英樹(九州朝日報道での「助かるもんも助からん」など生活保護の一連の報道)

尼崎拓朗(福岡放送での「ある孤独死の真相」など生活保護の一連の報道)

貧困ジャーナリズム功労賞

松島剛太とNHK「ワーキングプア」取材班(NHKスペシャル「ワーキングプア1、2、3」で働く貧困層の存在を社会的に周知させた)

水島宏明(日本テレビ「ネットカフェ難民1、2」やニュースなどで見えないホームレスの存在を周知させた)

以上
参考

貧困ジャーナリズム大賞募集案内