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ウルトラマン「怪彗星ツイフォン」より、ドラコをフルスクラッチで作りました。
かつて30cmクラスで「ギガス」を作りました。かれこれ12年ほど前の話です。
「ツイフォン三部作」としてリリースされたのですが、この時ドラコを制作されたのが大御所・川岸敬厳 氏。その「悟り」を開いたような出来栄えに驚愕しました。
「ギガス」は私の30cmデビュー作でしたが、川岸氏のドラコに比べれば(比べるという事自体、おこがましいですが)あまりにも「邪鬼的」とでも申しましょうか、本当に子供っぽいものでした。ただ、それが悪いとは申しません。今の私に比べれば、「若さ」だけはあったのですから。
さて、ドラコ。この怪獣にはペーソスもクソもございません。「履歴が無い」怪獣です。意味もなく地球に近づいた怪彗星ツイフォン、そこから飛来し、ただ暴れるだけ。怪獣らしいといえばいかにも怪獣らしい。
それにデザインが洗練されまくってる。古さを感じさせない、時代を超越した「怪獣」といえましょう。しかしこれは初期のウルトラ怪獣全般に言えることかもしれません。
さて、造型の話。
原型を作ることより、複製のためのシリコン型を作る際の分割にとても苦労し、結果的にシリコン型、及び複製品の出来が共に散々でした。
ドラコは一番有名なスチールが、スタジオ外で撮られたNG版の写真という、珍しいケースの怪獣です。
右手が巻尺から鎌に変更されたことは有名ですが、どうも顔の形もスタジオ外スチールと本編中では違う感じがするんです。
「改修された」というよりは、変形しているようで。 全部の面が凹んでいるんですよね。だから、スチールに比べると本編中の着ぐるみはシャープな印象があります。
私は「ドラコ」という怪獣は、好きでも嫌いでもないのですが、なぜ作ったかというと、一枚のスタジオ内のスチールに惹かれたんですね。 ご覧のように鎌を振り上げているポーズ、これがとにかく格好よかったのです。
ただ、そのスチールは、羽を閉じていて、尻尾も、股の下をくぐって、前に出ているダウトがありました。 しかし、ポーズは素晴らしい。で、羽を広げて、尻尾も本来あるべき形にして、出来たのがこれなのです。
写真のものはファンド原型をレジンで複製したもの。複製は困難を極め、使ったシリコンは嵩増しの石膏やシリコンチップを除いても4キロ。型は4つ。逆テーパーのパーツが多くて、複製品は気泡だらけ。複製後に改造しまくる、という情けない顛末でした。
羽は塩ビ板をバキュームフォームにて成型。
完全にコスト高です。
(2007年6月)
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