北アルプス裏銀座縦走6日間ラストストーリは突然に<その2>(2011年8月6〜11日)

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8月9日(火)4日め
4時40分起床。
晴れ。

5時からの朝食は当然2杯。
朝からたくさん食べるのは
キチ(某しら○そ小屋の食いしん坊の犬)作戦と名付けている。
キチ作戦にすると午前中はおなかがすかずに、
行動食を節約できるのだ。

今日は雲の平まででもいいが、
おそらく三俣山荘までの予定。
高天原に3泊すると言っているグリーンパトロールのおねえさんとは今度こそお別れ。
見送られて5時56分に出発します。

高天原峠から雲の平を目指します。

みーさんもようやく体力がついてきたのか、
はたまた慣れてきたのか、
歩く速度が少し上がってきています。
高天原峠まではコースタイム1時間半のところを1時間で登りきります。

ここからしばらく急登をこなすと、
傾斜がゆるくなって雲の平の一角に入ってきます。
まあ、なにがあるわけでもないですが、
すがすがしいところです。

ただ、ここから雲の平山荘までは思ったより距離があります。
1回上に上がって、ノボリがあるのでここらへんかと思うと、
そこから1回下って、さらに登り返して、
もう1回下ったところが雲の平山荘です。
9時40分ころ。

後ろに赤い服の2人組が見えています。 むむっ?
あれはグリーンパトロールのおねえさん2人組に間違いありません。
今日はこっちをパトロールなのか。
どんだけ会うねん。
と思いましたが、山荘には寄らなかったようで会うことはありませんでした。

山小屋ジュースは信州りんご100。
おいしかったが、もう少し量がほしいな。

さて、こっちはザックを置いて祖母岳に向かいます。
途中、山荘からほど近いところで2人の登山者が指さしています。
お!
2mくらいの近距離に雷鳥の親子です。
ひなが1、2・・・6羽もいます!
砂浴びなどをしてかわいかった。
めちゃくちゃ近い距離でサービスしてくれました。

心をなごませて祖母岳に向かいます。
チングルマがいっぱい咲いていました。
みーさんに教えられて、
ホネホネじゃない咲いているチングルマもわかるようになりました。
ま、わかるのが遅すぎるが。

黒部五郎岳がカッコイイです。

みーさんの目的は裏銀座と高天原と雲の平。
大きな目標はこれで全部達成しました。
『黒部五郎行きた〜い』
『花の最盛期に雲の平にもう1回来た〜い』
などと言っています。
まあ休みが取れたらなあ・・・。

雲の平山荘に戻ってきますと、
見覚えのある顔が。
信濃大町駅まで乗せてくれたK林さん親子じゃないですか!

室堂から五色が原、薬師岳を超えてここにやってきたようです。
あまりの偶然にびっくり。

今日はザックの中身をさすがに減らさないといけないので、
湯を入れて3分でできるパスタを食べます。
ペペロンチーノとポタージュスープ。
まだ腹がいっぱいにならないので、
さらにカレーうどん1人前を作って2人で分けます。

裏銀座方向に向かうK林さん親子はここで泊まるようです。
晴れていますし、 まだまだ時間もありますから三俣まで行けますが、
翌日は西鎌尾根から槍の予定で、
少し厳しくなるので、
せっかくですから今日はここに泊まって、
明日は鷲羽周りで三俣を超えて双六までということに決めます。

というわけでK林さん親子とビールでかんぱ〜い!

雲の平山荘も新しくなって、
かなりきれいになっています。

うでうでしていますと、
空がなにやら怪しい色になってきます。
テント場が離れていますので早めに移動しておかなければなりません。

するとボクに会うためか、
グリーンパトロールのおねえさんたちがやってきました。
また会っちゃったよ。
こりゃあかなりボクに気があるな。

少し話をしまして、
いろいろ教えてもらったお礼を言って今度こそ本当にお別れをします。

さて、空の色がかなり黒くなってきます。
みーさんより先行してテントを張りに行きます。
降られる前に張らなきゃ、
と思って急ぎに急ぎましたが、
こういうときに限って降らないんである。

テントを張ってしまうと小屋は遠いし、 することがありません。
太陽が出てくると遮るもんがありませんので、
テントの中は暑くてとても入っていられるようなもんじゃない。

K林さん親子から少しお酒をもらってチビチビやります。

暑くて昼寝もできやしねえ。
少しだけ散歩したりして時間を過ごしました。

で、夕食の時間ですよ。
どこからやってきたのか、
さきほどとは打って変わって、
蚊が大量発生してとてもご飯なんか食べていられません。

賞味期限が近づいている赤飯と赤だしと焼きそばと、
わかめと鰹節のまぜまぜしたものという、
ボクにとっては豪勢な夕食ですが、
立ちあがって蚊と格闘しながらのしんどい食事でした。

蚊は朝には少なくなっていましたので、
時間限定で多いのだと思います。
以前きたときはそんなことなかったけどなあ。

明日の天気を聞くためにラジオをつけますが、
どういうわけか、 ボクの実家の三重県の放送しか入りません。
FM三重とNHKも三重の放送局のが入っています。
雲の平は三重県になったのか?

いい加減な天気予報を聞いて、
おそらく明日までは大丈夫、と勝手に想像します。

8月10日(水)5日め
寝過ごした・・・。
4時5分起床。

K林さん親子はすでに出発したようだ。
起きたときは晴れていたのに、
すぐにガスガスになってしまう。

わさび茶漬けの朝食。
が、茶漬けをこぼしてしまう。
これがこのあとのトラブルの前触れだったのか?

5時20分に出発。
今日は双六までなので余裕がある、はず。
予定通り鷲羽岳周りで行くことにします。

雲の平ではスイス庭園に寄り道。

祖父岳に登る途中で今回2度目のブロッケン現象に出会います。

祖父岳では30分くらい休憩。
ガスの合間にときどき晴れ間がのぞきます。

なかなか晴れませんが、
といって雨が降りそうな感じでもありません。
ワリモ北分岐で休憩して、
ストックはしまってワリモ岳・鷲羽岳に向かいます。

もう9時になろうかというのに、
ガスはなかなか晴れてくれません。
なんとか鷲羽岳では晴れてくれよ〜
と念じながら登ります。

で、9時20分、鷲羽岳に登頂します。

ガスが晴れてくれたらなあ、
と思っていると、
なんと晴れてくるではないですか!

山頂にいたほかの登山者も歓声を上げています。
めちゃくちゃキレイです。
うおー!
いい景色に出会っちゃったよ〜。

三俣山荘から双六への稜線、
黒部五郎のカール、
薬師岳のどでかい山容、
そして野口五郎岳。

これで槍が見えたら最高なんだけどなあ〜、
などと槍方向を見ていると、
槍の山頂付近だけが顔をのぞかせます。
もう一度、山頂の登山者から歓声が上がります。

山だけでなく、
黒部源流あたりの緑もキレイに映えて、
本当にサイコーの気分でした。

9時53分に山頂をあとにします。
まずは三俣山荘のケーキセットを目指して下ります。

気分よく快調に下っていたのだが・・・。

みーさんの後ろを下っていたのですが、
突然、目の前に黒い物体が現れます。

ん?

と思ってよく見ると靴底が落ちています。
あら?
まさか・・・。

「靴底はがれてない?」
と、みーさんに聞くと、
「いや・・・あれ?」

みーさんの靴底がはがれました・・・。

こんな急なところでは処置もできません。
広いところまでなんとか下るようにします。

しかし、処置ができたとしても、
これで西鎌尾根は登れません。
新穂高へ下山か・・・。
なんとか新穂高までごまかせるだろうか?

とにかく今回の縦走はこれで打ち切り決定です・・・。

「ラストストーリーは突然に」
♪あの日あのときあの場所で靴がはがれなか〜ったら
僕らは次の日も〜北アルプスの〜まま♪

広いところまで下りて、
ボクの持ってきた(←ココ注目)テーピングと、
ボクの持ってきた(←ココ注目)靴の替え紐でぐるぐる巻きにします。

なんとかうまくくっついて歩けるようにはなりました。

こんな状態ですが、三俣山荘ではケーキセット1000円を頼みます。
みーさんに『抹茶しかないんだけどいい?』
と聞かれます。
まあコーヒーの方がよかったけど、
抹茶でもいいよ。

で、出てきたらコーヒーとケーキです。
うん?
抹茶じゃなかったっけ?

・・・

あ、抹茶ケーキね・・・。
そらそうか・・・。

で、下に降りて3分できるパスタ、
ナポリタンとポタージュスープで昼食にします(←ケーキと順番が逆ですな)。

靴のことがあるので、
もうそうは歩けません。
地図を見て巻き道コースを行こうと思いましたが、
せめて三俣蓮華には登りたいというみーさんの思いもくんで、
巻き道コースと所要時間が同じ中道コースで双六に向かうことにします。

三俣蓮華岳では最後の主要ピークを踏み、
記念写真をとって名残を惜しみます。

天気は今日もなんとか持ってくれました。

双六小屋までは靴も持ってくれて、
15時半の少し前には到着しました。

テントを張って、
涸沢で飲むはずだった最後の生ビールを、
ここ双六小屋で飲みます。 2杯。

テント場では、
哀れな姿になり果てたみーさんの靴をみた近くのおじさんから、
針金をいただきます。
本当にありがとうございました。

夕食は ドライカレーと焼きそばとたまごスープ。

夜からは雨にも降られ、
風も強く吹いた。
あの靴では雨のなかは歩けません。
どうなることか、
と思いながらシュラフにもぐった。

もぐったのはいいのだが、
いやな予感がして足元を触ってみると、
案の定、シュラフが濡れています。

シュラフが濡れてからシュラフカバーを出すボク・・・。

8月11日(木)6日め
朝起きてもすごい風です。
とにかく4時5分に起床し、 準備をします。

朝食はぺペロンチーノ。

天気が良くないので様子を見ながらゆっくりしてコーヒーなんかを飲んじゃいます。

雨は降っていないので、 周りのテントも撤収を始めたようです。
ガスガスで風は強いですが、
雨はしばらく大丈夫そうなので、
われわれも撤収することにします。

6時25分出発。

ガスガスのなか、
未練を残しつつの下山です。

鏡平山荘ではネクターミックス。
ここで降られまして、
ザックカバーと雨具の上だけ。

ですが、雨具を着るとやむの法則通りで、
雨はすぐにやみました。

林道手前で1回靴底がはがれましたが、
なんとか処置をして新穂高まで無事に下山しました。

新穂高ではバスの乗車券を売っている建物の裏にある中崎山荘の奥飛騨の湯に入って、
13時30分の松本行きのバスに乗りました。

今回は靴底がはがれるという致命的なミス。
10年以上前の古い靴だったのでもっとよく確かめておくべきでした。
山道具屋で、みーさんは確認して剥離するタイプの靴ではない、
と言われたのですが、
この結果の前にはなんの意味もないですな。

でも、なんとかリカバリーして下山できたのはせめてもの救い。

こんなんいらねえよ、
という気持ちもあったのですが、
とにかく非常用セットに入れていたテーピングと靴ひもが役に立ちました。

よく考えたらwakkyさんのホームページで勉強していたことが、
今頃になって、本人も忘れたころに役立ちました。
ありがとうございました。

次回は自分の分だけでなく、
きちんと準備しないと。

銀座のクラブのナンバーワンのおねえちゃん(槍)を指名するどころか、
今回はお店に入ることもできませんでした。
またいつの日か、指名したいと思います。

みーさんは最終日の下りで、
買ったばかりのCW−Xのひざに穴をあけていた。
ボクに隠れて買うからそういうことになるんだよな。
ウヒャヒャ〜。

登山靴も買って、CW−Xも買わなきゃいけないのか。
金かかるぞ〜。

・・・

ってか、財布は同じやん!


コワイレベル

高瀬ダム〜烏帽子小屋
厳しい登りですが、北アルプスで1、2を争うほどではありません。とはいえ、階段などが多く、 登りづらいと思います。ただ、コワイところはほぼないでしょう。2年目後半なら。 体力をつけてどうぞ。
烏帽子小屋〜烏帽子岳
最後のクサリ場はなかなか。足場はありますので大丈夫なんですが、結構コワイですよ。 4年目以降にしときたいなあ。
烏帽子小屋〜水晶小屋
水晶小屋のほうが危ないところがありますが、特筆するほどではありません。 長くなるので天気には気をつけて。3年目以降で。
水晶小屋〜高天原小屋〜雲の平
危ないところはありません。本文通りで、意外に体力は必要です。
雲の平〜ワリモ岳〜鷲羽岳
ワリモ岳付近に少し岩場があります。3年目以降の感じ。
鷲羽岳〜三俣小屋〜双六小屋
それほどコワイところはないと思いますが、岩な感じのところはあります。2年目後半以降。
双六小屋〜小池新道〜新穂高
特に難しいところはないが、石が多いので慎重に。2年目なら十分と思う。ただ、これを登るのは体力的に相当しんどいと思う。


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