落語にみる金銭感覚!
−感動すること、笑うことは、人間に与えられた特権!−

| 落語にある笑いばなし 江戸時代の商人のはなし 江戸時代、ある親子が、川づたいを歩いていたところ あやまって父親が川に落ちてしまった。 父親は、泳げないため、溺れて浮き沈みし「助けてくれ〜!」と叫んでいた。 息子もカナヅチで泳げないため、 たまたま通りがかった町人に 「父親が、あそこに溺れています、どうか助けてください!」と 救助を求めたところ、その町人は 「川に入ると着物が濡れるから、百文出したら助けてあげてもいい」と言う、 普通なら「百文でも、二百文でも出すから助けて」と言うところだが、 その息子曰く「百文では高すぎる。七十文でどうでつしゃろか!」と値切った。 それを聞きつけた、今まさに溺れかけている当のご本人の父親が 「おいおい息子よ!そんなに出したらあかん、五十文にまけてもらえ!」と 川の中から叫んだ そこで息子は、 「本人がああ言ってますから、五十文でなんとかなりませんか」と さらに値切った。 これには、町人もあきれはて 「そんなに値切るんやったらいやや。五十文で助けてくれる人を捜しなはれ!」 と言って立ち去った。 父親はそのまま沈んでしまったと言う。 落語ネタ 節約上手で金持ちのところへ、ある男が、その極意を聞きたいと尋ねてきた。 なかなか熱心で見込みがあると言うことで、その極意を教えてやると言うことになつた。 金持ちは、 「これから、あんたはんに、その極意を教えてやる!」 「真剣にやらんとケガしまつせ!」と言って庭を指さして、 「あそこに、大きな松の木がある。はしごが立てかけてあるから、登って枝だに両手で ぶら下がりなされ!」と言う。 男は不思議に思ったが、言われるままに両手でぶら下がった。 すると金持ちは 「まず左手を放しなはれ!」「放しました!」 「よっしゃ、今度は小指をそっと放しなはれ!」「???放しました!」 さらに 「薬指を放せ!・・・中指を放せ!・・・」と言う、 仕舞いには人差し指も放せと言う。 男は 「アホなこと言いなはんな!放したら落ちてケガしますがな!」 「よう放さんか?」「よう放さん!」 「絶対に、よう放さんか?」「絶対に、よう放さん!」 すると金持ちは、親指と人差し指で輪っかを作り 「これが極意じゃ!」 「つかんだら絶対に放すなよ!絶対放したらあかん!」 と教えたそうである。 落語ネタ ケチにケチを重ねて身代を築いた質屋の赤螺屋吝兵衛(あかにしやけちべぇ)には 三人の息子がいた。 自分の死後、三人の息子の誰に身代を任せたらよいものかと悩んでいた。 すると番頭の提案で 「自分の葬式をどの様にするかを、三人に聞いて跡継ぎを決めたら・・・」と言うことになり、 三人の息子達に尋ねることにした。 長男は、 「従来通りの形式で、客に豪華な弁当を出し、お土産まで持たせる」と言い、 次男は、 「神輿を出し、提灯行列をし花火を上げて送る」と言う。 いずれも金のかかる事ばかりで、吝兵衛は仕舞いには気分が悪くなってしまつた。 身代の行方に不安を感じながらも、三男にも同じ事を尋ねた。 三男は、 「会葬者に案内した時間より早く出棺すれば、弁当もいらないばかりか、棺桶も、 どうせ焼くものだからたくあんの空樽で済ます」と言う。 吝兵衛は、大変気に入り大いに喜んだ。しかし、三男がうかぬ顔をしているので、 さらに尋ねると、 「棺桶を担ぐのも人手がかかり金がかかる!片棒は自分で担ぐからいいが、 もう一方はどうしょうか?と悩んでいる」と言う。 それを聞いた吝兵衛は、一言 「息子よ、心配するな!片棒は俺が担ぐ!」と・・・・ おあとがよろしいようで! 落語「片棒」より 落語ネタ 旅に出て、掘り出し物を探し当てようとした骨董屋が、その成果もむなしく疲れ果て、 ある茶店で一休みすることになつた。 ふと見ると、店先で猫が餌を食べている。その餌の入った皿が、なんと「高麗の梅鉢」 と言う逸品である。 どうやら茶店の主人は、その価値にうといらしい。 そこで、骨董屋は、その皿を手に入れようと策を巡らし、猫を三両で売ってくれるよう頼みこんだ。 しぶる主人を何とか説得し猫を手に入れた。そしてついでに餌の入った皿をもらい受けるために 話を切り出す。 「ところで、猫は食べ慣れない皿からは餌を食べないと聞くから、その皿も一緒にもらい受けたいのだが?」と言うと、 その主人は 「そりゃぁ!かんべんして下さい!」 「ご存知ないかも知れませんが、この皿は梅鉢の茶碗と言いまして、 三百両でも買い手がいくらでもいる代物ですから・・・」 「へぇ〜そうかい!それでは何だってそんな高い皿で猫に餌をやっているんだい?」と聞くと その主人は 「へへへ、お客様、その皿で猫に餌をやってますと、時々猫が三両で売れますもんで・・へぇ!」 なんとも小気味よい話である。 落語「猫の皿」より。 |