日頃のケアー
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一度でも発作を起こした動物には、日頃のケアーがとても大切です。
日頃のケアーが大切な理由は、発作が起きないようにする事はもちろんですが、発作が起きた時の被害を最小限に押さえる事や、発作の程度を増幅する要因を排除する事にあります。
場合によっては、日頃のケアーで、発作の回数がグッと減ってしまうこともあります。
日頃のケアーと言っても、決して今までの世話の方法が、不十分だったなんていうことは無いのです。今まで行ってきた世話の方法は、世間一般的な常識のとおりに行ってきたはずです。
でも、それでもてんかんがコントロール出来ていないのなら、少し常識から離れて自分で考えてみてはいかがでしょうか? 今までと少し考え方を変えてみるだけで、そこには今まで考えもしなかった解決への糸口が見つかるかもしれません。
そのためには、これから説明する事柄を、少し理解していただくのが良いと思います。
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食餌
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日頃のケアーの中でも、最も重要な部分は、やはり食餌ではないかと思います。
食餌?それなら、栄養満点の、獣医さんお勧めのフードを食べているから大丈夫、と思っている人も多いと思います。
そんな人のために、最近良くお話しているたとえ話をしてみましょう。
貴方のお隣のお家に両親と共に、若いお兄ちゃんが住んでいたとしましょう。
その人は、カ〇リーメ〇トがとっても好きで、ここ2年ほどそればかりを食べて過ごしていたとしましょう。
ところが、ある日から、そのお兄ちゃんが、たびたび痙攣を起こすようになったとしたら、こう言ってあげたいと思いませんか?
「そんな物ばっかり食べてないで、ちゃんとしたご飯を食べないと、体を壊しますよ」って。
カ〇リーメ〇トと言えば、人間の食べる栄養を、研究し尽くして栄養満点でバランスも良いとの謳い文句で、完全栄養食として売っている食べ物です。
いわば、ドッグフードの人間版です。
でも、病気になったら、やはり気になるのは、その食べ物だと思います。
とりあえず、カ〇リーメ〇ト以外もしっかり食べようよ、と言いたくなるのは私だけではないはずです。
この世の中、体に必要なものは、そんな単純なものだけじゃない筈だと、人間は本能的に知っているようです。
同じことは、ワンちゃん達にも言えます。
つまり、ワンちゃん達が、ドッグフードや犬用のおやつだけで生活していたのでは、体が持たないと言うことも考えるべきなのです。
そのことを、踏まえてこの先を読み進んでください。
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糖質について
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最近、何かと甘いものはワンちゃんに与えてはいけないと言う話を良く耳にするのですが、実はこれは、科学的根拠の無い話です。したがって、ワンちゃんたちに甘いものを与えることを、なんらためらう必要は無いのです。
それどころか、実はてんかんのあるワンちゃん達には、糖分を十分に与えておかなければいけないのです。
ですから、日頃のケアーの第一番目として、まず糖質を十分に与えておく事が大切です。
糖質とは、分解されて糖をつくり出す物の総称です。
なぜ、糖質を与えなければならないのでしょうか?
実は、脳は、エネルギーを供給する栄養素として、糖しか受け入れないのです。
糖はエネルギーに変換される時に、何一つ、老廃物を残さない、クリーンなエネルギー源なのです。
一方、糖以外の物、例えばタンパク質や脂肪をエネルギーに変えようとすると、たくさんの老廃物が出てきてしまいます。
それらの老廃物は、脳にとっては非常に毒性が強く、障害を引き起こし後遺症を残す原因となります。
従って、このような事を起こさない為にも、脳は日頃からエネルギー源として糖以外のものを受け入れようとはしないのです。
ところが、いざてんかん発作となると、脳には過大な仕事が課されるため、糖分の補給が追いつかなくなることがあります。
てんかん発作の最中に、糖分の供給が途絶えてしまうと、脳は近くにある脂肪やタンパク質をエネルギーに変えて活動を維持しようとします。
この動きによって、脳の中には急速に老廃物が溜まってきます。
脳には日頃から、外で作られたこの老廃物を脳の中に入れないための障壁(血液脳関門)が働いています。しかし、重篤な発作のときには、脳の中で発生した老廃物が、逆にその障壁を越えて外に出ることが出来ない為に、重大な障害や後遺症をもたらします。
この現象は最悪の場合、ワンちゃんを死に至らしめます。
しかし、逆にどんなに重篤な発作のときでも、糖分の供給を十分に続けることが出来れば、障害も後遺症も無く、命も助かるのです。
ですから、日頃から糖分を十分に蓄えさせておく事が大切なのです。
糖質の補給源としては、純粋に人が食べている甘いもの(大量のチョコレートは除く)の他、米やパン、イモ等の、でんぷん質が有効です。
もし、ワンちゃんにドッグフード以外の食べ物を与えるのに抵抗のある方がおられたら、まずはこちらをご覧になって下さい。
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脂質について
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次に大切なのは、脂質です。
とかく何かと嫌われ者の脂質ですが、神経疾患のワンちゃんには、極めて大切な栄養素です。中でもコレステロールは少なければ少ないほど健康であるかのような誤解を受けていますが、実は体の中で一番たくさんコレステロールを持っている臓器は、脳なのです。
言い換えると、脳はコレステロールに依存しているわけですから、脳の働きを健全に保つ為にはコレステロールの補給を十分に行う必要があるのです。
また、最近話題のセラミドという物質は、神経細胞でも大切な働きをしていることが分かってきていますが、このセラミドには、常に脂肪酸が結合しています。
また、頭が良くなる栄養素として有名なDHAやEPAも脂肪酸の仲間ですから、脂肪が脳にとってどれほど大切な栄養素であるか、お分かり頂けるのではないでしょうか。
てんかんのワンちゃんは、脳の一部に機能的な障害が有る訳ですから、その機能を回復させる為に、脳の基本構造を支える脂肪を十分に与えることは、計り知れないメリットをもたらすのです。
それでもまだ、油分を与えることに抵抗のある方は、「食事について」をお読みください。本当に与えてはいけない油と、与えるべき油が入れ替わっていることがお分かりいただけると思います。
今、ワンちゃんの飼い方を解説する本などには、余分な油分を与える事はいけないことのように書かれていますが、実は、その事がかえって、神経系の障害を持つワンちゃんの機能回復に歯止めを掛けているのです。
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