患者の生活・就労をつむぐ会

2010年3月10日 「自殺と貧困から見えてくる日本」集会 宣言文



今、私たちの社会では「もう生きれない」と自らの命を絶ってしまわれる方々が
12年連続で3万人以上いらっしゃいます。自殺にいたる方のすべてが生活困
窮者ではありません。しかし、自殺者の多くが中高年以上の男性無職者であ
ること、生活困窮していたことを考えると、貧困問題と自殺問題の根っこは同
じであると考えることが出来ます。「自殺は社会構造的問題であり、社会に殺
された」とも言えます。

派遣切りや雇用環境の悪化、社会保障費の一律の削減によって、雇用・年
金・医療・介護・生活保護等の現場は疲弊し、より弱い立場におかれた人に
その歪が集中しました。人間らしい生活よりも優先された規制緩和、経済至
上主義がエスカレートしていくと時同に、自殺者も増え続けました。市民の生
活は待ったなしの状況が続いています。雇用、社会保障を大胆に充実させ
ていくことは、何よりの自殺、貧困対策であり、生活の希望に繋がるのではな
いでしょうか。

自殺・貧困問題に関しては社会が悪いというだけでなく、私たち市民の側に
も責任があるように感じています。あたたかい人と人とのつながりやともに感じ
ること、日々のささやかな暮らしの営みをあまりにも軽視してきた私たちの社
会、私たちの生き方そのものを象徴しているのではないでしょうか。自殺は弱
い人がするもの、自己責任であると無関心を装ってきた結果、12年連続で3
万人を超えてしまったのではないでしょうか?

貧困問題と同じく、自殺問題を正面から考えることは、私たちひとりひとりが
「どのような社会を望み、どのような生き方をするのか」という問題でもありま
す。そして、繰り返される悲劇を引き起こしている社会のありようを根本から
見据え、私たちひとりひとりがどんな状況になっても「生きていてもいいんだ」
と自分の生を肯定できる社会、どんな人でもそれぞれが尊重される世の中、
人間らしい暮らしのできる社会にしていきたいと強く願っています。どんなに
苦しく、困難な状況にあっても、人間には他者に想いをはせる力があります。
私たちは、さまざまな人の声を聞きながら、それらの人たちと垣根をこえてつ
ながり、貧困や自殺のない社会を目指し、活動を継続していきます。

最後に、不安や痛み、倦怠感を抱えながら日々の生活をおくる仲間たちに。
時には一息つきながら、ぼちぼちいきましょう。決して1人ではありません。こ
こには同じように想い、悩む、仲間がいます。「生きていてもいい」。ひとりひと
りではちっぽけな存在で、微力です。しかし無力ではない。全てのことを1人
では抱え切れません。

つながりから広がっていく、できることを、ともに探していきましょう。